いまさら何が倫理問題なんだか
妊婦の血液診断で胎児がダウン症かどうか診断する新たな臨床研究が9月から行われることについて、小宮山洋子厚生労働相は31日、閣議後の記者会見で「日本産科婦人科学会が自主規制の方針を早く示してほしい」と述べ、学会に診断のガイドラインを作成するよう求めた。
小宮山厚労相は「高齢で出産する場合、子供に障害がないか知りたいという希望があるのは分かる」と一定の理解を示した上で、「生命倫理についての法整備が遅れている面もある。命の選別にならないかという懸念も持っている」と述べた。
中絶が増えて結果的に命の選別に繋がるとか言ってるけど
倫理問題だなんだかんだ言ってるけど、現代医学において医療の倫理ってとっくの昔に破綻してるわ
そもそも中絶の存在自体が倫理的に問題って事になるわな
母性保護法の第14条には、こうある。
母体保護法
第三章 母性保護
(医師の認定による人工妊娠中絶)
第十四条 都道府県の区域を単位として設立された公益社団法人たる医師会の指定する医師(以下「指定医師」という。)は、次の各号の一に該当する者に対して、本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができる。
一 妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの
二 暴行若しくは脅迫によつて又は抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊娠したもの
2 前項の同意は、配偶者が知れないとき若しくはその意思を表示することができないとき又は妊娠後に配偶者がなくなつたときには本人の同意だけで足りる。
診断技術の向上で12週未満の段階で大体は判るようになってる、そこで
1.胎児が障碍者になることが判ってる状況で、親の都合(障碍者を介護する経済的・肉体的余裕がない)による堕胎
2.経済的問題による堕胎
1と2はどう違うの?
障害があるかないかを事前に知っているかどうかってのが一つの基準だとおもうけど
結局の所、子供一人を育てるコストは負担できても、障碍者一人を介護するコストは負担できないって考え方も出来るわけだ
それが今回の件での焦点だとおもう。
もし、生命倫理が問題って言うなら、臓器移植なんかも大問題なんじゃない?
心臓移植なんて、死ぬべき人を生かし続けるって言う生命倫理を根底から覆す問題だと思うんだけど
生かす(生きるではない)ことには貪欲なくせに、殺す方はみんな尻込みする。安楽死の導入も進まない
なんが倫理よ?と思うんだけどな
それで社会のリソース(医療保険とか医者とかの人間的なリソース等)を消費し続けて、医者が足りないとか言って本当に生きたい人が死んでるよね
心移植とか、延命治療は医療保険対象外にするとかしないと駄目だと思うわ
バブルの時と違って、金銭的余裕がなくなってきてるわけだ。
だからこそ、リソースはもっと有意義に使おうぜって思うけど
ほんと、この問題は何が正しいのか間違ってるのかは判らん
答えの出ない問題だとおもう。哲学に近いレイヤの話だと思うからね
端から見れば障碍だけど、環境が変わった場合、生物の多様性から行けば、種の生存の可能性を高めるわけだから
一概に障碍が障碍とは言えんのよね
イルカとか鯨なんか、一般的なほ乳類からみれば、足がなくなった奇形なわけよ
環境に適応したから生存してるし普通になっただけ。
人間なんかも尻尾がないから猿から見れば奇形よね
猿から進化したのに。
そう考えると、この問題は何とも言えんわ
ただ、今回の件は、反対意見として生命倫理問題を振りかざすのはお門違いだと思う
医療での倫理問題はそもそも破綻してるんだから