やっぱりヘビーな感じ
B787のバッテリーだけど、ユアサのリチウムイオンバッテリーLVP65-8らしい
スペックは
Model LVP65-8
Nominal capacity 75Ah
Nominal voltage 29.6V
Mass/重量 28.5kg
って書いてある。容量は75Ahって凄いなって思ったけど、他の資料を突き合わせすると、
これを70分で90%充電だから、ほぼ1C充電してるわけな。
んで、APU(補助動力エンジン[メーンエンジンを起動するための補助動力エンジン])起動時には、700A/45sらしい。
なんと10C放電!
で、その時は電圧が約10V低下して、充電状態の32V位から22V位になる様子。
ってことは、元々のバッテリー容量は2.2KWh (容量考えると、24Vの大型トラックと同じくらいかな。重量はこっちの方が3倍くらい軽いけど)
22V、700A、45秒間の消費電力は15KW(実際45secなので、時間平均192Whくらい)ってことになる。
ってことは、エンジンを10回程度始動できるバッテリ容量を持ってる事になる。
だけど、10V低下しているって事は、700A*10Vで7KW(時間平均87Wh)内部抵抗で消費してることになる。
実際の所は、1始動毎にバッテリーの、ピーク22.7kW、時間平均280Wh消費しているので
エンジンは理論値で7回程度しか起動できない計算。実際5回程度なんだろうね。
飛行中に充電すること考えても、カタログ値の充放電1000回って、国内線だと3ヶ月程度で食いつぶすことになりそう。
やっぱり運用は過放電気味で重量が今までのニッカド電池に比べて20kgくらい軽い分、温度勾配もきつそう。
軽くなった分、放熱が追いつきませんでしたって事で、ちょっと酷使気味な気がするね
事故機は10月にバッテリを交換したって事だから、次の交換を1月交換から2月の前半に予定していたような気もする。
#飛行機って飛んでるときに不要な物ってなるべく積みたくない(死重にしかならない)から、余裕のない作りになってるけど
これは余りにも余裕がなさ過ぎな気がする。
大陸/大洋横断線ならまだしも、短時間のフライトで満足に充電できなくて、過放電気味になるような日本国内線だとヘビーだと思うわ