3D TV
アメリカで3D放送専門の衛星放送のチャンネルが出来たらしいけど、3D TV自体があまり流行らなさそう。
昔々、バイノーラル録音ってのが流行った時期があった。
ぶっちゃけた話、ダミーヘッドって言うマネキンをつくって、マネキンの耳の鼓膜位置にマイクをセットする。
んで、2chステレオ録音すると、人間が耳で聞く、位相差を含んだ音声を録音することが出来る。
再生するときは、それをヘッドホンで聴くと、位相差を含んだ音声なので、ダミーヘッドを設置した場所に座った時に聞いたかのような立体音響が再現されるって代物なんだけど、問題点も多々ある。
各人の頭の形、耳たぶの大きさってのは人それぞれ違う。ダミーヘッドは平均的な人のサイズで作成されるので、人によっては大きく異なるわけだ。
440Hz(ラの音)の波長が77cm、人間の顔の右耳~左耳の距離が約30cmあるから、ほぼ位相としては反転することになる。
そういうわけもあって、位相差を録音するマイクにもかかわらず、自分とダミーヘッドのサイズの違いってのが、大きな違和感を与える。
で、再生時にヘッドホンが必要って事もあって、主流にはならなかった。
3D TVも同じ事が言える。
人間の目の間隔ってのは10cm弱で、利き目も人それぞれ違う。
なので、撮影時のカメラレンズ間の幅とかとかによって、3Dの効果が全く違う。
逆に応用した物は、測距儀なんかがそうで、2点間の距離を離せば離すほど、前後間の正確な距離を得られる。
と言うわけで、3DTVの立体感ってのはカメラの視聴者の目の間隔の問題とかが付きまとうので、ブームになってもすぐに廃れる気がしてならんわ。
もし3Dが主流になる事があるなら、それはホログラムを使ったタイプだと思う。