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賽は投げられた。人事尽くして天命待つと言うか、転がりだした物は止められないというか。まぁ、ちょとは覚悟しとけよ。
基本的に毎日更新。出来なかったときは遡ってやります。多分。きっと。出来たら良いな

id [イド]-rebirth session- レビュー

root nukoのid [イド] -rebirth session-のレビュー



1月の発売日に完全に忘れてたというか、気がついてなかったというか。

それなりに面白いって聞いたので、今更プレイ。





12人の参加者と潜り込んだ主人公で基本的に話は進む。

で、13人が島に残って事件が起きるってクローズドサークル風ミステリ。



これ、人が「死ぬ」か「死ぬ」か「死ぬ」かの展開しかない。

全部で4ルート有るけど、基本的に理不尽な事ばかり。一種の鬱ゲー



残留ルート:推理を完全に放棄。経緯説明も放棄。ゴルァ

離脱ルート:ちょっとだけ開示されるものの、伏せすぎ。まさに匂わせるだけ。

中ルート1:推理が進んで、バックグラウンドとかが判明するけど、超・展・開♪

中ルート2:中ルート1と同じ。大円団的終了



全部で約8~9時間程度



各キャラの行動は全ルートで基本的に同じ流れ。死んだり死ななかったり程度の差異はあるけど、まぁ基本は同じ。

ヒロインごとのルートが有るわけではなくて、ルート分岐以外はすべて一本道。



主人公視点と三人称視点が入れ替わりながら話は進む。

三人称視点の時は、誰によって語られているかをあえて伏せて謎を演出しているので、ボイス有りキャラでもボイス無しっていう、小説ちっクな手法で展開するという、ボイス付のゲームって事を放棄したような、なんだかなー的システム。

まぁこの手の話でこういう表現以外方法がないって言うのも事実なんだけど、ゲームっていうプラットホームで敢えてやったって点は評価できる半面、他に方法はなかったのかって疑問も残る。



推理ゲーってなってるけど、探偵パートは推理じゃなくて、作業ゲーになっているのがもったいない。



惨殺している割に、返り血をどう処理したとかいうトリック上の矛盾とか、そういう不自然さは所々に残るけど、そう言うところに目を瞑れば(ここ重要)、良くできてる、十分に面白い。

極限状態で疑心暗鬼になっている各キャラの心理描写は良くできてると思う。



真のヒロインは桜なんだろうけど、鏡子が意外とイイ。(各ヒロインごとのルートが無いから真のヒロインもクソもないけどな)

アレを噛み切るシーンとかつけるな。スゲー痛々しい。リアルっちゃリアルな描写だろうけどな。



フラグが立ったとかメタ視点での展開も若干有ってクスりと笑わせてくれる。



ただ、クローズド・サークル風ミステリって名乗ってる割に、クローズド・サークルになっていない事実。

クローズド・サークルってのは、犯人を含めたすべての登場人物が、最初の段階で登場して面識がないといけない。

ところがどうだ。これは、黒幕の案内役が島に案内されたあと、行方不明になって最後の最後にいきなり黒幕でしたって出方されても、面食らうだけだろうが。

しかも、ボートは引き返しているから、ボートには島に残った案内役と最低もう一人いないと不自然だが、これについては一切触れられていない。



13+1人の+1の使い方が下手。最後の伏線回収でなんとか辻褄はあうけど、最初の段階では想像さえ付かないし、そもそも伏線としてプレイヤーに提示とか展開されてたか?って疑問が…。

これだと超展開と言われてもしゃーないだろ。



ハリウッド映画みたいに、少々?の矛盾点とか気がつかなければ、ホラーサスペンスとしては良くできてるとおもう。

ミステリだと思って、自分で謎解きを真面目にしながら読むと、超展開で馬鹿を見る。



これやって、SWAN SONGを思い出したわ。

プロットとかも似てるよね。個別ルートがないところとか理不尽な所とか。

でも、ただひとつ違っていたのは、id [イド]はミステリだったのです。

これがホラーサスペンスだったら、もっと評価良かったのにね。



root nukoの次作に期待。

しばらくは要注目メーカーかな